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お店物語<七>
(ブログの記事を整理してたら、書きかけのまま放置を発見したので加筆UPしますね。もとは2010年の10月の下書きでした)

『金と塵は積もるほど汚い』
小さい頃に大ばば様から聞かされた言葉だ。
何十年とそんな言葉があったことも忘れていたふくすけだが、近頃の大旦那さまの振る舞いを見るたびにこの言葉を思い出す。

大旦那様はセコイ。
普通、大店の大旦那様ともなれば普段のことはあまり細かいことはいわなくなると思う。
鷹揚に構えて商いの大局を見据えて采配を振るい御内所や台所、帳場のこまごましたことはそれぞれ奥さまやら女中頭、番頭が取り仕切るものなのではないか。
しかし多摩屋に限って言えば全て大旦那様が仕切らないと気が済まない。
商いのことはもちろん、厠で使う落とし紙から膳に乗せるお菜の品数、果ては当来物の饅頭の分け方に至るまで旦那様にお伺いを立てなければ大変なことになるのだ。

ふくすけが多摩屋に奉公にあがるよりずっと前のこと、お客様から秋刀魚をいただいたことがあるそうだ。
仙台藩のお客様が朝どりの活きの良い秋刀魚が奉公人たちの晩の膳に乗るようにと急ぎで届けれくれたのだそうだ。
その時は大旦那様もお店にいて
「皆さんで今夜お召し上がりください。」
と言いうお客様に
「これはこれはありがとうございます。
 このような活きの良い秋刀魚など滅多に手に入りません。
 奉公人たちもさぞや喜ぶことでしょう。」
そう言って秋刀魚を受け取るとわざわざ奥さまとお島を呼びつけ
「今晩のおかずにといただきましたよ。皆からも良くお礼を申しあげなさい。」
そう言って秋刀魚を渡したのだそうだ。
「ありがとうございます。
 早速今夜皆に振る舞います。
 皆どれだけ喜ぶか。」
お客様と上機嫌の大旦那様にお礼を申し上げ奥に引き込んだ二人。
早速奉公人に振る舞う支度にとりかかったのだそうだ。

ところがである。晩飯を前にして旦那様に急な寄り合いの誘いがあり、大旦那様は料亭へお出かけになった。
まさか料理屋でこれからうまい酒肴をたらふく召し上がるというのに、出がけに秋刀魚を食べる訳もなかろうし、ましてや遅くにお帰りになって休む前に焼きざましの秋刀魚でもなかろうと大旦那様の分は用意せずに皆で分けて食べてしまったのだ。

次の日、商いを終えて皆が店じまいの支度をしていると大旦那様が現れ
「あたしの秋刀魚はどこだい?」
真顔でお尋ねになったのだそうだ。
事情の飲みこめない奥さまとお島は
「昨夜皆で美味しく頂戴いたしました」
そう答えると旦那様の顔色がみるみる変わり烈火のごとく怒り始めたそうだ。

お島達にしたら、今日食べなさいと大旦那さまから渡された秋刀魚を指示通りに食べたと思っていたが、大旦那様にしたら自分が今夜食べられなくなったのだから皆も待って当然と思っていたらしい。
主のいないところで主より先に初物を食べるとは何事か!
しかも自分の分を残してないなど言語道断!と怒り狂い、当たり散らしその勢いはすごかったらしい。
一日たっても大旦那様の機嫌は戻らず、見かねた旦那様が仙台藩のお客様に上手く頼み込んでもう一度届けてもらいその秋刀魚を今度は大旦那様が独り占めするまで不機嫌だったという。

食いものの怨みは恐ろしいというがよもやここまでとは・・・
大間のマグロでもなく秋刀魚。
関サバでもなく秋刀魚。
越前ガニでもなく秋刀魚。
しつこいようだが秋刀魚一匹のことで大の男が何日もへそを曲げたままとは。
このことは多摩屋の秋刀魚事件として語り継がれる事件となったのだそうだ。

それ以来饅頭一つ開けるにしても大旦那様にお伺いを立て、最初の一つを大旦那様に差し上げてからでなければ手をつけないのが多摩屋の不文律になったのだとか。
口の悪い職人なぞは、到来物を茶うけに出そうものなら
「おい。毒見はすんでいるのかい?
 大旦那様がせっかく俺達を気遣って、てめえの身を持って毒見を務めてくださろうってのに
 先に頂きましたじゃ大旦那様に申し訳がたたねぇぜ」
などとあてこすりを言われる始末。

そんな大旦那様だからどう見ても大店の主と言うよりもどこぞのしみったれた強欲爺さんといった風情である。
旦那様の方はそれなりに大店の主に見えないこともない。
どんなに暑い日でも来客があれば羽織にそでを通し、足袋の足裏はいつも白く振る舞いも鷹揚である。
羽織も季節季節で気を使い、夏には呂合わせなど粋な着こなしを見せるが大旦那様はからっきしダメなのだ。
夏は暑い暑いと胸元まではだけて裸足で団扇をバタバタ。冬になれば寒いと商いの場にまでどてらを着こんで現れる始末。
そのくせ使用人の身だしなみには口うるさい。
要は自分は特権階級だということを自他ともに常に確認していないと気が済まないのであろう。

雇われの身とはいえ本店の大旦那様をも凌ぐ発言力を持ち、破格の待遇を受けているのに、いや待遇が上がれば上がるほど大旦那様のしみったれぶりが際立ってくる気がするのである。
そうして忘れていた大ばば様から聞いた冒頭の言葉が頭に浮かぶふくすけなのである。

金と塵は積もるほど汚い




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真冬の怪談?
あたくし不覚にも新年早々インフルエンザに罹患しましたの。
予防接種もしたし、人混みも避け、家から出るときは常にマスク装備。
バリッバリッに乾燥している帳場には自前の加湿器を2台も持ち込んでフル稼働。
家に帰れば手洗いうがいと近年にもまして万全の対策(当たり前とも読むらしい)をとりましたのよ。ええ。

なにせ去年の6月よりご奉公先の多摩屋が緊急事態でございましょう、寝込むわけにはまいりませんのね。
特に月末処理と製造原価・荒利益の計算、報告があるこの時期は何が何でも休む訳には参りませんもの、万全の備えと気合を持って過ごしておりましたの。
強いて言えば、忙しさから近頃体内のアルコール殺菌を怠っておりましたけれど、まさかそれが原因でございましょうかね。


あたくしがインフルエンザだとわかった途端、伝染るといけないというので家では猫まで隔離の厳戒態勢でございます。(猫に人インフルエンザはうつらないそうでございますが、おっかさんがそんな事を聞くわけもございません)
囚人の食事よろしく、完全装備のおっかさんが飲み水と食事をスイっと差し入れてくれたきり、後は開かずの扉の完全隔離です。
高い熱などでトロトロとしているときはこちらもその方が助かるものでございます。
ヘタにあれこれ世話を焼かれるのも鬱陶しいもので、開かずの扉で放っておかれる方があたくしは好きでございますの。

そんな熱に浮かされて朦朧としていた夜も出来事でございます。
何時頃でございましょうか。猫が部屋に入れてくれとしきりに扉の前で鳴いているのを聞きましたが、入れてやる元気もございませんのでそのままにしておりました。
そのあと「ドン・ドン・ガチャ・ガチャ」とドアのあたりで音がするのを遠くに近くに何度か聞いたような覚えもございます。

何かの音を遠くに聞きながら眠ったり覚めたりを何度も繰り返しておりました。
ふと何かがトコ・トコ・トコと部屋の中を歩き回る音を聞いたような気がいたします。
今日は子供たちは部屋に入るのを禁じられておりますし、部屋の扉も閉めてございますので猫も入れません。
気のせいに違いないとはっきりしない意識の中で考えながら次の眠りに落ちてまいりました。

すると今度はカタン、カタンと部屋の中で何がが動く音をで目を覚ましましたが真っ暗な部屋の中、もちろん誰も居る様子もございませんのでまた眠りますと、今度は何か生温かいものが顔にかかる気配を感じましたの。
けれども何も居るはずはございませんし、頭のどこかで気にはなっても確認する気力もなく寝ておりました。

ところが今度はベッドの下あたりでピチャピチャと音がしたような気がいたします。
こうなるともしやサビお嬢が部屋に入り込み何かを食べいているのでは?と気になり鉛のように思い体を動かしベッドの下を手探りしても何の手ごたえもございません。
それでも念のためと思いまして、手許のリモコンで常夜灯をつけて確認すると部屋の扉が閉まっておりましたので安心してまた眠りに落ちたのでございます。

それからどれくらいたったのでしょうか。
今度はピチャピチャいう音と生温かい感触に加えて冷たいものが顔に張りつく感触で目を覚ましましたの。
今までとは違いはっきりと何かの気配を感じましたわ。
泥沼のような中から無理やり意識を引きずりだし、重たい瞼をあげてみればなんとまあ!

お嬢、よりにもよってあたくしの顔の上でおでんの昆布を食しておりましたの。

しばらく訳がわかりませんでしたわ。
なぜ顔の上で昆布を食べる必要があったのでございましょうかね?
慌ててお嬢を部屋の外に出したのでございますが、部屋のドアはちゃんとしまっておりましたのよ。

その時はお嬢を外に出すのが精いっぱいで力尽きてしまいましたが、これまたいつの間にか膳を下げてくれたおっかさんによりますと「全部食べられたのね」と申しておりましたが、まさかサビが全部いただきましたとは言えませんでしたの。
私の部屋のドアノブは下げるレバータイプですので何度もジャンプするうちにあけられたのでございましょうか。
それにしても今度はどうやってしっかり閉めたのでございましょう?

良く世間でいうじゃございませんか。
襖をあけるのは利口な猫。襖を閉めるのは猫又って。
まさかお嬢・・・・
どうやったのかぜひ聞いてみたいところなのでございます。


寝正月
ふく家のお正月は今年も寝正月。
正月2日と3日に母は泊りがけで親戚に行きましたが、ふくすけと子供は家で留守番。
シカマル中2、カニ坊小5。この年になるとあまり親とは出かけたがらないにしてもですよ!
うちの子供、特にシカマルの出無精には親ながら呆れましたわ。

冬休みに入ってから、塾と部活以外は30日に健康ランドへ行ったきり。
後は徒歩1分30秒の神社へ初詣に出ただけ。
あとは朝から晩までパジャマでゴロゴロ。

初詣や初売りには当然興味なし。
都内のイベントか遊園地でもと誘っても「行きたくない」。
映画、ボーリング、カラオケ、マン喫、食事。何に誘っても「家が最高」
まさか子供だけ置いて遠出するわけにもいかず、結局私も近くのショッピングモールをうろつく程度。

退屈しないのかと何度尋ねても
「最高に楽しい。家でゴロゴロが最高」
これが中2の子供の言うことですかね。疲れたおじさんみたい。

さすがに4日の今日は子供たちも自由に遊びに出るらしく、兄弟とも友達が遊びに来たので私は解放されて外出。
久しぶりにデパートに行ってきました。
行く前から危険だなぁとは思っていたけど、やっぱり大人ブランドで衝動買い。
着てみるとスーパーの服とはデザインが似ていてもパターンがしっかりしているのでシルエットが全然違うよね。
デブはデブなりに綺麗に取りつくろってくれる。

既に明日の同窓会の服は手持ちに合わせてジャケット購入してあったけど、全然こっちがいい!ってことでニットアンサンブルとスカート買っちゃった。
最初からこっちに来ていればジャケット無駄にならなかったのに・・・・


近頃のサビお嬢
あっという間に我が家のアイドルの座に座ったサビ嬢。
体重はこの4カ月で300gから1.8kgへ6倍に成長。

サビが拾われてきた日。
「これ見て」とサビの入った小箱を渡され、開けた瞬間思ったのは
(タワシ?)でした。
だって大きさもちょうどタワシと同じくらい。
色は汚れたタワシとよく似てたし、丸くなっているだけで動きもせず鳴きもせず。
毛の質感こそ違え、その姿はまさに汚れたタワシ。

シカマルの制服のポケットにすっぽり隠れていたのが今では、どうやって登るのかカーテンレールの上で隠れて驚かすのがお気に入りの様子。
いまだに耳ヂュッヂュの癖は直らずおかげで耳たぶはかぶれ、新聞を読めば新聞の上に座り、ごろ寝をしていれば平気な顔で人の顔の上を踏みつける悪い奴ですが可愛い。
皆が学校や会社から帰ると第一声は「サビは?」です。

そんなサビ嬢、猫のくせに水が好き。
お風呂掃除をしていれば必ずやってきて掃除が終わるまで終始見学。
トイレの水が流れるのも大好き。ジャーっと流すとトイレのフチにつかまって水が止まるまで見学。
お風呂にはいれば中に入れろと大騒ぎし、中に入れればこれまた湯船のフチに座って見学。入れてあげなければ出てくるまでず~~~っとドアの前で座って待っている。
洗いものは向かいのカウンターの上に登ってかぶりつき状態でご見学。
なんでそんなに水が好きなのか?

もうひとつのお気に入りは猫の習性で高いところに登るのがお気に入り。
事の始まりはクリスマスツリー。
11月の中頃から家の中に180cmのクリスマスツリーを飾った。
これはシカマルが1歳からから13年続いてる恒例の行事で子供も結構楽しみにしている。
ところが今年は一番楽しんだのはサビちゃん。最初は下の方の飾りを猫パンチして遊んでいたのがいつの間にか飾りを外して遊ぶように。
だんだん下の飾りが取れてきたら今度は上の飾りをいたずらしたい一心でツリーに登り始め、あっという間にてっぺんまで登れるように。
登りたいコースは決まっているらしく、らせん状に枝が変形してっぺんはサビの体重で傾き、クリスマス本番の頃にはみるも無残な姿に。

でもクリスマスツリーを台無しにされてもサビが可愛いらしく、カニ坊の今年のサンタさんへのお願は
「サビと仲良く遊べるサビ猫をください」だった。
いや・・・・
その・・・
サンタさん、基本生き物は無理だから(汗)。
仕方なくNARUTOのゲームとサビ猫ケーキでお茶を濁したんだけど。
クリーム4色作ってサビ猫感を出すつもりだったんだけど・・・・あら・・・みんな同じ色に見える。

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そうそう、クリスマスにはサビ嬢もクリスマスプレゼントをもらった。
高級猫缶と猫おやつに大好きなネズミのおもちゃ。
さすがにお年玉はなかったけど、元旦には特別お正月食でブリのカマとカニを食べてた。
さらに人間食は塩分・糖分が多いのであげていないのに、今日は仏壇にお供えしたおせちを盗み食いしてた。
なんだか仏壇がカタカタいうような気がして振り返っても何もなし。
だけどやっぱり何だか変?と良く見ると保護色になっていて気付かなかったけどサビが仏壇に入り込んでお供えの昆布巻きとか貝の佃煮とか田作りとかをムシャムシャ。
普段は仏壇なんて見向きもしないのにさすが。匂いできづいたのかね?

叱られたらシカマルの部屋に逃げ込んでちゃっかり特等席で昼寝してた。
だけどやっぱり憎めない(笑)

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